「離乳食ってなんで必要なの?」
という疑問に、あなたは答えられますか?
この記事を読めば、あなたも「離乳食の意味・必要性」について、答えられるようになります♪
こんばんは!
男性保育士のあつみです。
この記事では、
- 「離乳食の意味」
- 「離乳食の進み方」
- 「離乳食がなぜ必要か」
がをお伝えしています。
■離乳期とは「飲む」から「食べる」への練習期間
離乳食とは、母乳または育児用ミルク等の乳汁栄養から、幼児食に移行する過程をいう
(厚生労働省 授乳・離乳の支援ガイドより引用)
つまり離乳期とは、乳汁を「吸う」から食べ物を「かみ潰してのみこむ」ための練習期間と言えます。
●一年間の離乳食、なぜ食べる練習が必要か?
なぜ、離乳期・離乳食というものが必要なのでしょうか?
5ヶ月頃から始まる、離乳期、離乳食というのは…
「飲む」から「食べる」に向けて一年かけてゆっくりと進みます。
食べることに、練習が必要なのか?と思うかもしれませんね。
大人にとっては当たり前に出来る「食べる」という行為ですが…
赤ちゃんにとって、何もかもが初めてです。
食べるという動作は、
- 必要な量を口に運んで、
- もしくは一口で食べれる量を前歯で噛みちぎって、
- 口の中に取り込んで
- 奥歯まで運んで、かみつぶし
- 飲み込める状態に整えて
- ゴックンする
…といったように、実はいろんな動作が組み合わさっています。
今まで、乳汁やミルクしか飲んでこなかった赤ちゃんにとって、
全ての動作が、初めての赤ちゃんにとっては、とっても難しいんです。
●生まれつき「飲む」力はあるけど「食べる」のは初めて!
赤ちゃんには、生まれつき「飲む力」は備わっています。
(哺乳能力といいます。)
なので、赤ちゃんは、母乳は最初から飲む事はできます。
しかし、食べ物をすぐに食べる事は出来ません。
食べ物から栄養を取るには、高度な口の動き、練習、学習が要ります。
前述したように、前歯を使ってかじり取って、こぼさず口に入れて、奥歯で噛んで、飲み込める状態にする。
これは、練習が不可欠で、
手も、まだ思い通りに動かなければ、歯もないし、舌も思い通りに動かない。
食べる事に関しては、超初心者なのですね。
そもそも「食べ物」を口に入れる事も、初めての出会いです。
乳汁やミルクといった、液体以外のものを、ゴックンした事すら、ないのです。
■各離乳期(ゴックン、モグモグ、カミカミ、パクパク)について
食べる事について、練習が必要だと分かりました。
では、どういったように、離乳食を支援していけばいいでしょうか?
それを知るには、赤ちゃんのそれぞれの時期の、特徴と発達を知る必要があります。
これを知る事で、どんな風に進めていけばいいのかが、見えてきます♪
おおまかに、見てまいりましょう。
●離乳期・初期食|ゴックン期(5ヶ月~6ヶ月)の離乳食
初めての離乳食は、5ヶ月頃よりスタートします。
この時期は、離乳初期・初期食と言われており、分かりやすく「ゴックン期」とも呼ばれています。
目安としては、5カ月頃~6ヶ月頃となります。
今までは、母乳やミルクしか飲んでこなかった赤ちゃんなので、
はじめての離乳食は、トロトロ状態からスタートします。
トロトロ状態は「ペースト状」とも呼ばれます。
この時期の赤ちゃんは、まだ舌を前後に動かす事しかできません。
だから、トロトロである必要があるのですね。
ただ、トロトロとはいっても、はじめての食べ物です。
ゴックンできたら、大成功と言えます♪
食べやすさや好みなど、個人差があるので、
裏ごし、すりつぶし、水分調整をしてあげることが大切です。
●離乳期・中期食|モグモグ期(7ヶ月~8ヶ月)の発達と特徴
離乳食をスタートして2ヶ月が経過します。
この時期(7ヶ月~8ヶ月頃)を、離乳食中期・中期食などと呼ばれます。
分かりやすく、モグモグ期とも言われています。
この時期になると、舌を上下に動かせるようになります。
これによって、舌と、口の上あごで押しつぶして食べれます。
離乳食の、目安の固さは、絹ごし豆腐。
野菜は、指で軽くつぶせるくらいのやわらかさなら、食べれます。
トロトロ、ペーストをクリアしたら、
すりつぶし、みじんぎり、ツブツブなど、少しずつ形あるものになってきます。
食べやすいように、とろみなどを付けるのが、進みやすいポイントです♪
●離乳食・後期食|カミカミ期(9ヶ月~11ヶ月)の発達と特徴
モグモグ期をクリアして、9ヶ月頃以降になり、
舌が左右に動くようになってくると、離乳後期・後期食に入っていきます。
分かりやすいように「カミカミ期」とも呼ばれています。
時期的には、9ヶ月~11カ月頃をいいます。
個人差はありますが、歯も、上下で4本生えてくる子もいます。
これによって、前歯で少し噛み切れるようになるのが、ポイントですね。
また、舌が左右に動かせるようになるので、
口の中で、歯茎によせて、歯茎でカミカミできるようになります。
咀嚼力はまだまだ弱いですが、食べる動作、動きが、
すこしずつ、大人の動きに近づいてきます。
また、手が自由に使えるようになり、手づかみ食べ、遊び食べでグチャグチャ…
という悩みも出てくる時期です。
でも、手づかみって自分で食べる意欲を育てる、大切なことなのですよ!
食べ物の固さは、熟したバナナ、木綿豆腐くらいが目安になります。
口の動きも上手に鳴ってくるので、みじん切り~角切りなど、より形のあるものも食べれるようになります。
●離乳食・完了期|パクパク期(12ヶ月~18ヶ月)の発達と特徴
カミカミ期をすぎ、1歳頃を過ぎると、離乳食の完了期になります。
だいたい12ヶ月~18カ月頃になります。
「パクパク期」とも呼ばれます。
この頃になると、栄養の8割を、食べ物からとれるようになります。
母乳やミルクは、欲しがらなくなれば、なくてもOKになります。
この時期に大切なのは、噛む練習を、意識する事です。
なぜなら、しっかりと噛まないと、栄養が十分にとれないという事と、
これから、いろんなものを食べていけるようになるためです。
(それに加え、母乳に栄養なくなってくる…)
食べ物の好き嫌いや、主張も出てきますが、
しっかり噛んで食べるというのは、大切な事ですので、
長い目で、一緒にすすめていきましょう♪
焦らなくても大丈夫ですよ!
■時期は目安で、個人差が大きいです。
離乳期は、大まかに、4つに分かれています。
ただ、これはあくまで目安であって、この通りの時期に、上手く進むという事は、ありません。
こうやって目安が示されていると、多くのママは、
「どうしてもその通りにすすめなきゃ…」と思ってしまいがちです。
そこで、
「よし!○○ヶ月になったからステップアップしてみよう!」
と、離乳食の形状を変えてみるも、いきなり食べてくれなくなって…
どうして?どうしよう?と焦ってしまいます。
ママ友の様子をみていると、他の子との差が、気になってしまったり…
なんで育児書通りに進まないんだろう、何が悪いんだろう…と悩んでしまう事が多いです。
「自分の子、離乳食が遅れてるのかな?
でも早く食べれるようになってほしいし…」
…という葛藤はあるかもしれませんが、ゆっくりでも、OKなんです。
非常に個人差が大きいので、無理してステップアップしようとするよりも、
一段階前に、戻ってもいいんです。
目的さえ見失わなければ、最終的に食べられるようになりますよ。